2022/01/01 17:04

11月の最終日の夕方に起こった激しい腹痛と嘔吐。急ぎタクシーで向かった病院で、腸閉そくとの診断を受け、そのまま緊急入院となりました。朝から胃が痛いと感じてはいましたが、病院に向かう頃には、激しい痛みのあまり過呼吸になり、両手がしびれるという体験を初めてすることに。脱水がひどくて点滴の針がなかなか刺さらない。こういう時には救急車を呼んでいいからと看護師さんに言われたものの、そのころには痛み止めの点滴が劇的に効いてきたころだったので、あらあ~そうなんや~と、事の重大さに全く気付いていない私でした。

次の日の検査で、何とか手術を回避できそうだということになり、内科病棟でそのまま治療することに方針が決まりました。5年前に同じ病院で小腸の手術をしたことがあり、その個所が癒着し細くなっているとのことでした。その日から約1週間のつらい治療については省略しますが、もしこれでうまくいかなければ開腹しますと言われていただけに、いろいろなことが頭をよぎり毎日がとても長く感じられた期間でした。

それでも、店の用事が大波となって押し寄せてきます。でも、それらの業務があったことで、気弱になっている場合ではなく、気持ちがしっかりと保てたのではないかと思います。

5日後には楽しみにしていた「伊丹クリスマスマーケット」への出店も控えています。荷造りは大方終わっていたので、夫に運んでもらいました。そのままみつづみ書房さんにお預けし、当日は芦屋みつばち古書部の部員さん2名が店番をしてくださるということで、店主がベッドの上に居る間に無事出店することができました。あの日のことは、感謝してもしきれないほど、ありがたいことでした。

入院から約1週間後、その間何度もくじけそうになりながらでしたが、口に食べ物を入れることができるようになりました。と言っても最初は液体オンリーです。そしてそこからまた1週間後、栄養士さんから厳しい食事制限の指導を受け、無事退院することができました。

が・・・無事とはいかず、その後の顛末記がありまして、それはまた次のお話。

 

入院当初は本など全く読めず、TVさえしんどくて、朝ドラの15分とラジオ、ネット配信のアーカイブなどで時間をやり過ごしていました。そのうち本を読む元気が少しづつ出てきて、家族に持って来てもらった積読で、充実の読書時間を過ごすことができました。

 

入院中に読んだ本たち

『モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語 内田洋子』

『送別の餃子 井口淳子』

MONKEY「湿地の1ダース」』

『イワンの馬鹿 トルストイ/フィッシャー/小宮由』

『東京ゴースト・シティ バリー・ユアグロー/柴田元幸(途中)』

『矢川澄子ベストエッセイ 娘たちへ 早川茉莉編(途中)』

 

入院中、たくさんのメールやSNSのメッセージで励ましやいたわりのお言葉をいただきました。SNSを読んでくださる方も含め、多くの方々に支えられていることを実感して、弱気な心の支えになりました。本当にありがとうございました。


(20211231)

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